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一人暮らしを始めた日、部屋の真ん中で立ち尽くした
私は右半身麻痺があります。左手だけで生活しています。
実家にいたころは、できないところを家族が自然に埋めてくれていました。一人暮らしを始めて最初に分かったのは、その「埋めてくれていた量」がどれだけ多かったかということでした。
この記事では、片麻痺で一人暮らしを始めて実際に困ったことと、どう解決したかを書きます。これから一人暮らしを考えている当事者やご家族の参考になればうれしいです。
困ったこと① 台所が、両手を前提にできている
料理は、思っていた何倍も両手作業でした。
野菜を押さえて切る。鍋を押さえてかき混ぜる。袋の口を開ける。缶を開ける。どれも「片方で押さえて、もう片方で動かす」形をしています。
解決したこと
道具を変えるだけで、かなりの部分が解決しました。滑り止めマットを敷けばまな板もボウルも動きません。
困ったこと② 洗濯物が、干せない
洗濯機を回すところまではできます。問題はそのあとでした。
濡れた服は重く、片手で広げてハンガーに通して、物干し竿にかける。この一連が想像以上に難しい。
解決したこと
私はハンガーにかけたまま干せる形に変えました。洗濯機から出したらすぐハンガーへ、そのまま竿へ。持ち替える回数を減らすのがコツです。
乾燥機付きの洗濯機が使えるなら、それが一番早い解決です。予算が許すなら、ここは削らないほうがいいと思っています。
困ったこと③ 予定と手続きを、自分で管理しないといけない
これが私にとっては一番きつかったところです。
高次脳機能障害があるので、覚えていられません。家賃の振込、光熱費、ゴミの日、通院。実家では誰かが言ってくれていたことが、全部自分に返ってきました。
解決したこと
全部を頭から出しました。カレンダーアプリに入れて、通知を出す。ゴミの日も、通院も、振込も。
私はTimeTreeを使っています。家族と共有できるので、忘れていたら誰かが気づけるのが大きいです。詳しくは別の記事に書きました。
固定費はできるだけ自動引き落としにしました。覚えなくていい状態を作るのが、記憶障害への一番の対策です。
やってみて分かったこと
一人暮らしは、できることが増えたから始められたのではありません。できないことを、道具と仕組みに肩代わりさせたから始められました。
全部を自分の手でやる必要はないんです。滑り止めマットが右手の代わりをして、カレンダーが記憶の代わりをする。それでいい。
迷っている人がいたら、まず「何ができないか」を紙に書き出してみてください。困りごとが具体的になった瞬間、だいたいの項目に道具か制度か人という答えがあります。
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