【体験談】高次脳機能障害による注意障害|集中できない日々と向き合う私のリアル

大学生活

はじめに:脳のケガがもたらす“見えない障害”

ゆうき
ゆうき

こんにちは
ゆうきです!
私は高次脳機能障害の当事者です。

私は12歳のとき、突然の脳出血により右半身麻痺と「高次脳機能障害」という障害を負いました。

高次脳機能障害とは、事故や病気によって脳が損傷し、「記憶」「注意」「判断」などの機能がうまく働かなくなる状態のこと。見た目には分かりにくいため、誤解や孤独を感じやすい障害でもあります。

今回は、私が特につらさを感じている「注意障害」について、実体験をもとにお話ししたいと思います。

私にとっての注意障害とは

集中できない・気が散る日常

注意障害の症状として、私の場合は次のようなことが起こります。

私の注意障害
  • 落ち着いて座っていられない
  • 音や人の動きにすぐ注意がそれる
  • 複数のことを同時にこなすのが極端に苦手

日常生活でも仕事でも、なかなか集中できず、何度も同じミスを繰り返してしまいます。

「自分のせいじゃない」と気づくまで

以前の私は「自分がだらしないから」「集中力がないから」と、自分を責めてばかりいました。

でも、医師や支援者から「それは脳の障害によるもの」と言われ、ようやく少し心が軽くなりました。

意志の問題ではなく、脳の損傷が原因。そう理解するだけでも、自分に対する見方が変わりました。

大学生活で直面した困難

講義中に集中が続かない

大学では、90分の講義に集中することが難しかったです。

話を聞いているつもりでも頭に入らず、ノートを取っても内容が記憶に残らなかったです。

周囲の学生が普通にできていることが、私にはとても難しく、悔しい思いをたくさんしました。

グループワークでの孤立感

ゼミやグループワークでは、思考の整理に時間がかかり、話についていけないことが多々ありました。

周囲の空気が読めず、取り残されるような感覚に苦しみました。

就労支援事業所で働きながら感じる壁

ミスをしてしまう自分に落ち込む

現在、私は障害者雇用の支援事業所で働いていますが、仕事でも注意障害による影響を感じます。

仕事に対する注意障害
  • 指示を忘れてしまう
  • 簡単な作業でもミスをしてしまう
  • 周囲との作業スピードの差に落ち込む

「社会人として失格…」と思ったこともあります。

少しずつ見つけた自分なりの働き方

それでも、周囲の理解や支援のおかげで、自分に合ったやり方を少しずつ見つけてきました。

大切なのは、「できないこと」を責めるのではなく、「できる工夫」を積み重ねていくこと。
失敗も、自分を知るチャンスと考えています。

注意障害と向き合うための工夫

短時間で区切る「集中のコツ」

長時間の作業が苦手なので、作業を10~15分ごとに分けて取り組むようにしています。
短い時間なら集中しやすく、こまめな休憩で脳の疲れも軽減できます。

ノイズ対策・メモ・人に伝える勇気

  • ノイズキャンセリングイヤホンの活用
  • 指示や予定はメモを取る習慣
  • 苦手なことは正直に周囲へ伝える

「困っていること」を隠さずに伝える勇気も、長く働くための大事なスキルです。

「完璧を求めない」ことで楽になる

全部を完璧にやろうとすると、心がすり減ってしまいます。
私は「6割できたらOK」と思うようにしています。

「無理をしない」「自分を責めない」ことが、心の安定につながっています。

同じような悩みを抱えるあなたへ

「頑張れ」だけでは乗り越えられない

注意障害は、努力や根性ではどうにもならない部分があります。
それでも「頑張れ」と言われ続けると、自分を追い込んでしまいます。

私もたくさんの誤解と戦ってきました。

もし今、同じように悩んでいる人がいたら、

「焦らなくてもいい。自分のペースで大丈夫」

できることを少しずつ増やしていけば、ちゃんと前に進めます。
誰かと比べる必要はありません。

まとめ:見えない障害とともに、私らしく生きていく

注意障害は見た目では分かりづらく、誤解されやすい障害です。

でも、工夫やサポートがあれば、前向きに生きていくことは可能です。

このブログでは、これからも私自身の経験をもとに、障害との向き合い方を発信していきます。

同じような悩みを持つ方や、ご家族、支援者の方にとって、少しでもヒントや安心材料になればうれしいです。

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