【高次脳機能障害】「こだわりが止まらない…」固執性に苦しんだ私の体験

高次脳機能障害

はじめに

ゆうき
ゆうき

こんにちは
ゆうきです!
私は高次脳機能障害の当事者です。

「それ、もういいんじゃない?」
「なんでそんなにこだわるの?」

高次脳機能障害を持つ私にとって、こういった言葉はよく言われたものでした。

こだわりは誰にでもあります。

でも、高次脳機能障害によってその“こだわり”が極端に強くなり、周囲との関係にまで影響を及ぼすことがあります。
これを「固執性」といいます。

今回は、私が実際に経験した“こだわりが止まらなくなる”苦しみと、そこから気づいたことを正直にお話しします。

固執性とは?「一つのことに執着し続けてしまう」状態

頭から離れない、考えすぎて疲れてしまう

高次脳機能障害の後遺症として現れる「固執性」は、特定の話題や行動、思考に強くとらわれてしまい、柔軟に切り替えることができなくなる状態です。

たとえば、

  • 過去にあった失敗をずっと思い出してしまう
  • 納得いくまで同じ質問を繰り返してしまう
  • 特定の手順や順番にこだわって、変えられない

こういった症状が、本人も止めたいのに止められず、周囲を困らせてしまうことがあります。

私の体験 小さなことに固執して人間関係がギクシャク

「そこまで気にすること?」とよく言われた

あるとき、私はグループでの作業で順番ややり方に異常なほどこだわってしまい、周囲から浮いてしまった経験があります。

「いや、これじゃないとダメなんだって」
「なんで変えるの?さっきと言ってることが違うじゃん」

今思えば、柔軟に対応する力が欠けていたのだと思います。

でも、その時の私は「正しくないやり方を認めること」がどうしてもできなかったです。

自分でも、「もう言わない方がいい」「空気が悪くなる」と頭では分かっているのに、こだわりが止まらないんです。
あとで後悔して、部屋で一人になってから「またやってしまった」と落ち込むことも多々ありました。

周囲との温度差が生まれるとき

本人は必死なのに、伝わらないもどかしさ

この固執性が周囲に理解されにくい理由のひとつは、見た目には「ただ頑固なだけ」「わがまま」に見えることです。

実際、私も何度もそう言われました。
でも、本当は「こだわりたい」のではなく、頭が切り替わらないだけなんです。

それが原因で、友人との関係がぎくしゃくしたり、職場や支援施設でも誤解されることがありました。
「また同じこと言ってる」と嫌がられたこともあります。

固執性の背景にある「不安」と「混乱」

脳の障害で「安心できる型」を求めてしまう

なぜそこまでこだわってしまうのか
私自身の感覚では、「安心できるやり方」から外れることが怖いという気持ちが強く関係していると感じます。

変化に対応するのが苦手で、「いつも通りじゃないと不安」になります。

その結果、同じ話題を繰り返したり、執着する対象に逃げ込んでしまうのです。

これは、怠けでもワガママでもなく、「脳の働き」によるものだと思っています。

それを理解してもらえるだけで、私たちはとても救われます。

向き合うためにできること

自分のクセに気づき、周囲と話し合う勇気

固執性に向き合うのは簡単ではありません。
でも、私が少しずつできるようになったことは、以下のような工夫です。

  • 「今、自分は固執してるかも」と気づけるようにする
  • 「この話、しつこくなってたら教えて」と周囲にお願いする
  • 「大丈夫、変えても問題ない」と自分に言い聞かせる

最初は失敗の連続でしたが、今では自分のこだわりと少しずつ付き合えるようになってきました。

私たち高次脳機能障害者が起きる固執性について

これらは、実際に私が起きている固執性についてです。

普通の方にとっては「何かこの人こだわり強いな」と思うかもしれません。

①:「過去の失敗にずっととらわれてしまう」

小さなミスや過去の発言を、何日も何週間も引きずってしまう。

周りは「もう気にしなくていいよ」と言ってくれるのに、自分の中ではどうしても終わらせられない。

②:「一つの話題を繰り返してしまう」

同じ話題を何度も口にしてしまい、周囲に「またその話?」と困られたことがある。

自分としては確認したかったり、不安を整理したかっただけなのに、周りからは“しつこい”と思われてしまうのがつらい。

→ 「この約束、本当に大丈夫かな?」と何度も聞いてしまう。
「忘れられてたらどうしよう」と不安が消えず、固執してしまう。

③:「好きなもの・趣味に極端にハマる」

自分の好きなアニメ・アイドル・YouTubeなどに強く執着してしまい、時間やお金をコントロールできなくなる。

一つのことに熱中しすぎて、生活のバランスが崩れることがある。

→私は、当時STARTO ENTERTAINMENT全グループが大好きで、有名人の誕生日を覚えて話したり、グッツも購入したりと好き度が高まりすぎて、家族や友達に”しつこい”と言われいました。

ゆうき
ゆうき

今では、だいぶおさまりましたがやはり嵐、SMAP、SnowMan、timeleszなどは今でも好きです

④:「食事の順番やこだわりが強すぎて困った」

当時の私は食事のときに「絶対この順番じゃないとダメ」というこだわりがあり、少し崩れるとイライラしたり不安になったりします。

⑤:「予定や時間に異常にこだわる」

予定表に書いたスケジュールが変更になると、気持ちの整理ができず、パニックに近い状態になる。
「変更があるならもっと早く言ってほしかった」と何度も言ってしまう。

→ これに関しては出来ておらず、周囲から「頑固だな」と誤解されやすい。
 また柔軟に対応できず、スケジュールが変更さてると、ものすごくイライラしてしまい、自分ではセーブできないところが課題です。

まとめ

固執性というのは、本人にとってもつらく、周囲との摩擦を生む苦しい特性です。

でも、これは「性格の問題」ではなく、「脳の障害による影響」なのです。

私は今でもこだわってしまうことが多々あります。

少しずつでいい。
「柔軟になれた瞬間」や「話を切り替えられた自分」を、ちゃんと認めてあげたい。

この文章が、同じように苦しんでいる方に届いて、「あ、自分だけじゃないんだ」と思ってもらえたら嬉しいです。

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