はじめに

ゆうき
こんにちは
ゆうきです!
私は高次脳機能障害の当事者です。
高次脳機能障害の社会的行動障害についてです。
社会的行動障害には幅広く様々なことがあります。
今回は社会的行動障害の中の欲求コントロール低下について
私は高次脳機能障害の影響で、欲求をコントロールする力が弱くなってしまうこともありました。
これは、見た目では分からない「社会的行動障害」と呼ばれる症状のひとつです。
高次脳機能障害と社会的行動障害とは?

社会的に許されない行動をしてしまう理由
社会的に許されない行動
- 食欲が止まらず、満腹でも食べてしまう
- 性的な話題を公の場で口にしてしまう
- 我慢できずに衝動的に買い物してしまう
これは脳の損傷の可能性があり自制心のブレーキが効かなくなる状態なのです。
「脱抑制」という症状名がついている
医療的にはこのような状態を「脱抑制(だつよくせい)」と呼ばれます。
欲求や感情を抑える機能が壊れ、「やめたくても、止まらない」状況が起こります。
脳のブレーキが壊れている状態

例えるなら、アクセルだけが壊れて踏みっぱなしの車
脳の違い
- 健常な脳:欲求が出ても、ブレーキをかけられる
- 脱抑制がある脳:欲求のアクセルが踏みっぱなし、ブレーキが壊れている
自分でも「これはまずい」と思っているのに、気がついたときにはもう行動に移してしまっている。
そんなことが、日常の中で繰り返されます。
自分を責めてしまう当事者の苦しみ
何度も「やらかした」と感じてきた
私自身も、コンビニで必要ないものを毎回買いすぎてしまったり、冗談のつもりで言ったことが人を傷つけてしまったり
「なんで自分だけ、普通にできないんだろう」
と、落ち込んでばかりいました。
周囲からの誤解がさらなる傷になる
- 「そんなことするなんておかしいよ」
- 「反省してる?本当に分かってる?」
- 「またやったの?ふざけてるの?」
こうした言葉が、私たちの心をどんどん追い詰めていきます。
一番苦しんでいるのは、当事者自身なのに
欲求を抑えるための工夫

環境と仕組みでコントロールしていく
我慢しようとするよりも、「仕組みで回避する」ことが重要です。
食欲対策
- 間食は小袋に分けておく
- 食べた分を記録して、見える化する
性的衝動・衝動買いへの対応
- スマホの夜間ロック
- SNSや通販アプリの通知を切る
- 「すぐ買わない、1日置いて考える」ルールを作る
周囲との連携も大切
- 信頼できる人に「止められない時がある」と伝えておく
- 「これ困ってるんだ」と自分から説明するだけでも違います
まとめ
高次脳機能障害による社会的行動障害は、見た目ではわかりません。
だからこそ、理解されにくく、誤解され、傷つくことも多いです。
でも、あなたは「悪い人」ではありません。
あなたの脳が、いまちょっと不調なだけ。
この記事が、同じ悩みを抱える誰かの心に届くことを願っています。
そして、周囲の人がこの障害を少しでも理解するきっかけになったら、とても嬉しいです。